今回は、僕が去年経験した「死」にまつわる話について書いていこうと思います。
遡ること、2023年の5月。
初めて担当している患者様が亡くなりました。
原因は、嚥下機能低下による痰がらみでした。夜中に酸素飽和度が低下し、医師や看護師による処置や吸引が行われましたが、数時間後に息を引き取られました。
僕がこの事実を知ったのは、朝出勤してカルテを見たとき。
いつものように今日入る患者様の情報を確認しようとしたら、
「あれ、○○さんの名前がない」
「病棟変わったのかな」
名前を検索してみると、
そこには急変時の内容や死亡時刻の記載がありました。
「享年○○歳」
この文字をみたとき、頭の中が真っ白に。
「え、なんで昨日まで車椅子乗ってたのに」
「昨日のリハビリの負荷が高すぎたのかな…」
いろいろなことが頭の中をよぎり、
結局、その日は仕事に身が入らず、先輩たちからも心配される始末。
僕が内科病棟に来てから1カ月ほど経ったタイミングで
初めて経験した「患者様の死」
それまでは回復期病棟で、杖で歩いている人や若い人のリハビリを担当していたため、
次の日に「患者様がいなくなる」なんてことは考えられなかったです。
この出来事が、命の重さについて改めて考え直したきっかけです。
どんな患者様にも急変するリスクがあることや、
自分がするリハビリ一つで患者様の状態を良くすることも悪くすることもできる
そこから一人一人の患者様により向き合うように意識が変わっていきます。
この出来事から理学療法士として、医療従事者として1つ成長できたと思っています。
少し重たい話だったかも知れませんが、僕が働いていたなかで大きな出来事の紹介でした。
誰かの参考になれば幸いです。